11時間耐久に77チームが進出!
8月1日(火)に開業20周年を迎えるツインリンクもてぎ。そのツインリンクもてぎの歴史と共に歩んできたのが“もて耐”。2017年は、8月26日(土)、27日(日)に2日間に渡って11時間耐久で行うことになり、その決勝に進出するためのタイムアタック予選・3時間予選レースを7月9日(日)に開催。当日は、まだ梅雨明け宣言はないものの、本番さながらの厳しい暑さに見舞われた。
決勝に進出できるのは総参加台数96台の中の77台。そのうちシード対象チーム、主催者招待チームが11台あるため、3時間予選レースで選抜されるのは、66台。決勝選抜台数は、各クラス毎の参加受付台数に応じた割合で決まる。登録するライダーは、3名または4名で、最低3名は必ず1回は走行しなければならない。また1名のライダーが連続走行できるのは、国際ライダーは、30分以内、国内ライダーは、90分以内、給油を伴うピットストップは一律2分の滞在時間というのが、予選レースの主なルールだ。
まずは、A組(WT、Brave、NST-R25)第1ライダーのタイムアタック予選があり、国内外のレースで話題を呼んでいるHonda CBR250RRが、どんなタイムを出してくるのか注目された。その期待通りに【#5 TeamKYOEI & STRIKER Racing】の貝崎主典選手が2分15秒292を出しトップタイムをマーク。Braveクラスの【#12 CLUB1.2FKクシタニ川口】の長野克哉選手が2分15秒678で2番手につけるが、トップ10のうち7台がHonda CBR250RRが占める結果となっていた。続く第2ライダーのセッションでは、先日のMFJ CUP JP250のもてぎラウンドを制している【#102 RIDERS CLUB RT】の薄井徹也選手が2分15秒165のコースレコードをたたき出しトップ。2番手にBraveクラスの【#6 ピューピュー電設A】の川田晋介選手が2分16秒335で続くが、こちらもトップ10のうち6台がHonda CBR250RRが占めていただけに3時間予選レースでも上位を独占するかと思われた。
スターティンググリッドは、第1ライダーと第2ライダーの合算タイムで決まることになっており【#5 TeamKYOEI & STRIKER Racing】がポールポジション。2番手に【#090 テルル・MotoUPレーシング】、3番手に一昨年、昨年と2連覇中の【#1 YSSレーシング・ブルドッカータゴス】、4番手に【#12 CLUB1.2FKクシタニ川口】、5番手に【#57 ベスラレーシングwith制動女子】、6番手に【#11 BLUE EYES & DREAM柏】と続いた。
B組(NST-Ninja、NST-CBR、WS、AS、NST-VTR、NST-G301)は、第1ライダーでは【#31 31spec & G!trax】の上田隆仁選手が2分20秒875でトップにつけるが、第2ライダーでは【#30 オートテクニックスポーツ】の森山貴史選手が2分20秒036で上田選手のタイムを上回る。しかし、合計タイムでは、【#31 31spec & G!trax】が速くポールポジションを獲得。【#30 オートテクニックスポーツ】が2番手グリッドとなった。
うだるような暑さの中、50台が出走したAグループの3時間予選レースは、ル・マン式スタートで始まった。まずスタートでトップに立ったのが【#090 テルル・MotoUPレーシング】。これに【#1 YSSレーシング・ブルドッカータゴス】、【#5 TeamKYOEI & STRIKER Racing】、【#57 ベスラレーシングwith制動女子】、7番手グリッドの【#67 ライディングスポーツファイヤA】と続いて行く。オープニングラップをトップで戻って来たのは、【#67 ライディングスポーツファイヤA】。国際ライダーの亀井駿選手がさすがの速さを見せるが、この直後にシフトのトラブルが発生し遅れてしまう。かわってトップに立ったのが【#5 TeamKYOEI & STRIKER Racing】だったが、その背後には【#12 CLUB1.2FKクシタニ川口】が迫ると一気に前に出て行く。そのままレースをリードし、20周目にはファステストラップをマーク。そのままレース開始から1時間10分経過した辺りでピットイン。再び【#5 TeamKYOEI & STRIKER Racing】がトップに立つがコンスタントに2分16秒台というハイペースで周回する【#090 テルル・MotoUPレーシング】がトップに立つと、そのまま3時間を走り切りチェッカー。Honda CBR250RRが速さを見せた。「事前にボクが仕上げたマシンで若手ライダーがいいペースで走ってくれました。何かあれば出て行けるようにレーシングスーツを着て待機していましたが安心して見ていられました。本番は、いろいろ作戦を練って臨もうと思っています」とライダー登録はしていたが今回は走らなかった藤井謙汰選手。
2番手には、【#57 ベスラレーシングwith制動女子】がつけていたが、残り僅かというところでガス欠の症状が出てしまい後退。【#1 YSSレーシング・ブルドッカータゴス】が2位、【#5 TeamKYOEI & STRIKER Racing】が3位でゴール。【#57 ベスラレーシングwith制動女子】は、4位となった。
そして46台が出走したBグループの3時間予選レースが15時にスタート。ポールポジションからイン側のラインを取った【#31 31spec & G!trax】がホールショットを奪い、【#30 オートテクニックスポーツ】、【#55 APP RISE+阿久澤自動車】、【#080 テルル・MotoUPレーシング】、【#79 湘南FRP&RacingGarageSTR】、【#35 よし、ミーティングだ!fineracing】と続いて行く。オープニングラップを制したのは【#30 オートテクニックスポーツ】。2番手以下を引き離し独走体制を築いていく。【#30 オートテクニックスポーツ】は、驚異的な燃費を見せ約1時間半を、そのまま走りトップの座を強固なものにしたかと思われた。しかし残り1時間というところでペースが上がらない。逆にファステストラップを記録しながら【#31 31spec & G!trax】が追い上げると、【#30 オートテクニックスポーツ】をかわしトップに立つ。しかし、その後にピットに入ったタイミングで【#30 オートテクニックスポーツ】がトップに返り咲き、そのままチェッカーを受けた。「タイヤが他に比べて細いので、交換するかしないかで悩んだのですが、そのまま行けたのがよかったと思います。ここはトップでチェッカーを受けたかったので、そこの判断が勝敗を分けたと思います」と冨田信道選手。一方、2位ゴールとなった【#31 31spec & G!trax】の上田隆仁選手は「そのままガスチャージしなくても行けたと思うのですが、予選レースですし、ここで無理はできないので」と11時間耐久を見据えたコメントだった。
3位に【#080 テルル・MotoUPレーシング】、4位に【#26 マセラティ幕張&ファイヤー】、5位に【#99 PRT TOPS with YSS&Sniper A】、6位に【#131 プレスト-NP-Wiz-K】、7位に【#22 聡一よ頑張れ!?中村エンジン研究所】と続いた。
この結果、11時間耐久に進出できる77台が決定。8月26日(土)、27日(日)のもて耐本番に向けて、いいデータが取れたはず。灼熱の3時間予選レースとなったが、本番も暑くなりそうなので、熱中症対策を、しっかりして臨んで欲しい!