「2月14日(日)開催:木漆工芸作家 松﨑融の木と親しむ木工講座」レポート

カテゴリ:プログラムレポート

2月14日(日)、6名の参加者で木工講座が開催されました

最近の参加者の皆さんですが…

何年も講座に通っていただいている方から、最近始められた方、10年ぶりに
いらっしゃった方まで、いろいろな方々がいらっしゃり、講師の先生をはじめ、
真剣に取り組みつつ楽しみながら行っています。

この講座では、「ノミ」や「カンナ」という手道具を使い、講師が貯蔵されている
銘木といわれる木を、ご自身の力と技術で掘り込んでいくことが特徴です。

初めてノミやカンナを握ると、どう扱ってよいか戸惑うのは当然。

ですが、実際に彫り始める中で、自分の中でいろいろと気づいていくのが楽しみの
一つだと思います。

みなさん、自分の作りたい作品をイメージし、各々のペースで彫り始めます。

額・小皿・お皿・お盆・湯呑…

木の硬さや、木の目の流れを読みながら、木槌でノミを打ち、彫っていきます。

コンコンコンコンコン

トントントン

ガツン、ガツン、ガツン…

威勢のいい音は荒彫り

木槌でノミを叩く力強さがダイナミックに伝わってきます

削りカスは分厚く、大きなかたまり。

コリコリコリ

シュッ、シュッ、シュッ…

少し音が控えめで、繊細な音

削る音が違うのが伝わってきます

削りカスは薄く、細かいもの。

「荒彫りの時は、進んでいる感があるけど、細かく削る時は、進んでいない気がする…」

ベテランの方々にとっても、心の変動がたくさんあるようです。

そう簡単に思うとおりに進まない

そう簡単に思うとおりに彫れない…

「そう簡単に…」というのが、また木工講座の醍醐味なのかもしれません。

そんな時間を過ごすみなさん

彫り方に悩んでいるお仲間がいると、そっと寄って行って、

「それはさ、こんなふうにするといいかもね… 」

一緒に共感し、

一緒に考え、

一緒に笑い…

真剣に木を彫る音色に、時折ほっと一息…楽しい会話も飛び交います。

この時間がちょっと疲れた体に、ほっこりゆとりが持てる時間なのかもしれません。

ここ数か月の参加者の皆さんの会話を聞いていますと…

「○○さんの作っている作品、面白そう、私も今度は作ってみようかな…」

周りのお仲間の作品を見ながら、自分の次回の作品を考えている方もいらっしゃいます。

自分の発想の中では思いつかなかったことも、周りの人たちからのアイディアが次につながる…

この繰り返しが、より一層、木工講座の楽しみを深めているのかもしれません。

会の終わりに、松崎先生からのふりかえりがあり、ものづくりのお話を毎回聞かせて
いただいていますが、今回のお話は、

「作品は、上手い、下手なんてどうでもいいこと。

自分がどんな作品に仕上げたいか、どんな思いを込めて作ったかが大事。

それが周りから受け入れられようとそうでなかろうと、

自分がまず、どうしたかったのか、きちんと考えを持って作ることなんだよね…

それで、作ってたくさん使ってみて、

『次はもっとこうすると使いやすいかな』

『こんな風に使うといいかな』

という工夫が生まれる。

それが大事なんだよね…」

なんだかとてもハッとさせられるコメントでした。

どこかで私たちの日常では

「○○に見えるように作ろう」

「大体このくらいでいいかな…」

というような考えで作品を作ってしまっているのかもしれない…

そして、もしかしたら

「もったいないから使わないでとっておこう…」

と、作ったものを飾っておくような考え方をしてしまっているかもしれない…

しかし、ものづくりで大切なことは、

自分の考えや思いをしっかり持つこと、

使ってみることで、もっと自分の中でこだわりを発見すること

これらも大切なことであり、大事なことなのかもしれない、

そんなことをふと考えさせられました。

ご自分の生活の食器を

こんな感じで考えながら作って

使いこなす…

そんなひと時を過ごすのはいかがでしょうか。

(小瀧 綾)



次回の木漆工芸作家 松崎融の木と親しむ木工講座は3月13日(日)です。只今募集中です。



今回のものづくりスタッフ

講師:松﨑 融(まつざき とおる)

松崎融(まつざき とおる)

プロフィール

1944年 東京生まれ
茂木町在住 木漆工芸作家 国画会工芸部監査委員長
国画会とは : 創立精神である「創作の自由」をモットーに活動する総合美術団体。
毎年春に開催される「国展」は、同団体が開催する。

“一木をくりぬき、漆の着物を着せていく”これが私の仕事です。技術は出来るだけシンプルに、そしてその分自分の思いを沢山込めたそんな仕事をしたいと思います。 漆芸は、長い歴史の中で、現在の様に美しさを極めてきましたが、その一方で、漆本来の強さは忘れられてしまっています。 酸やアルカリに腐蝕しない強さ、長く土中にあっても残っているほどの強鞭さ、私はその強さを前面に出した仕事をしていきたいと思います。
形の美しさを求め、それに強くて美しい衣を着せ、更に人が使うことによって、より一層美しく艶やかになっていく器。力強さの中にも品格を合わせ持つ事、それが私の目標です。

スタッフ

コタ (小瀧 綾)   

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posted by ハローウッズ at

2016-02-19

07:22:53